Wednesday, April 09, 2008

ワカメ高騰

例年にない高値が続いている三陸産ワカメ。8日に大船渡市で行われた入札会でも、主力の塩蔵ワカメが過去最高値で取引された。中国製冷凍ギョーザの中毒事件による、中国産食材に対する不信感に加え、ライバルの徳島県・鳴門産の産地偽装が重なったためだ。ワカメ収穫の最盛期を迎えた三陸沿岸は、特需に沸いている。

 大船渡市の県漁連南部支所で行われた養殖ワカメの入札会。同市赤崎産のボイル塩蔵ワカメ(1等級)が入札に掛けられると、最高で10キロあたり1万6569円という高値を付け、宮古市の入札で今年2月に記録した1万6511円の過去最高値を更新した。

 県漁連によると、3月末時点で、三陸産の塩蔵ワカメの入札価格は、昨年のほぼ6割増しになっており、生ワカメも昨年の2~3割高く取引されるなど、軒並み好調だ。

 ライバル関係にある鳴門産ワカメで1月、中国など外国産を混入させていたことが発覚し、関西方面の業者から三陸産ワカメへの引き合いが強まったという。

 さらに、今年は海水温が低いため、ワカメの生育が遅れ気味で、3月末時点の収穫量は昨年より2割ほど少なく、価格高騰に拍車をかけている。

 同市末崎町で30年以上ワカメ養殖を続けている梅沢阿佐男さん(73)は「今年のように三陸産ワカメに注目が集まった年は記憶にない。これまで中国産に押されていたが、これで三陸産の評価が高まれば、今後も、今年のような高値とはいかないまでも、いい値段が付くようになるのではないか」と期待する。ただ、収穫量の落ち込みも大きく、「今年は昨年の半分程度にしかならないかもしれない」と手放しでは喜べないようだ。

 県漁連の小林幸男販売課長も「周囲の失敗によるもので、手放しでは喜べないが、安全、安心にまじめに取り組んできたことが評価された」としている。

(2008年4月9日 読売新聞)

潤うでしょうねぇ!

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